2013年に実践女子大学に着任した時の、4年生の一人の学生の方が、『アパレルメーカーが取り組む環境問題の現状と課題』をテーマに、「卒業研究」に取り組みました。当時の評価では、「ファッションの企業が環境問題?そんなことは、余り現実的では無い」「それは、企業のパフォーマンスなのでは?」等とのコメントをいただくことが多かったのですが、彼女は見事にやり遂げ、一度の転職を経て、現在はご子息を育てながら『マッシュスタイルラボ』で仕事を続けています。
あれから11年が経ち、この間にも 5〜6名の学生の方達が研究テーマに、特に、最近では1年にお一人は、ファッション産業における環境問題について「卒業研究」論文を執筆しています。
当初は、上記のような否定的なコメント等も有りましたが、現在はどうでしょう。
最初に、このテーマを考えた方には、彼女なりの問題意識が有り、「毎シーズン購入するものの、一度も着なかったり、衣替えの時に大量の服を捨てている」という自身の行動に対して「本当にこれでいいのか」を考えたかったのが動機です。当時は、今程、メディアでも余り取り上げられていなかった中、『エコ・プロダクツ展』を視察に行き、出展しているアパレルメーカーの担当者にお話を聞く等、真摯に取り組んでくれました。
ここ5年程は、各授業の冒頭に行っている「個人課題」で、繊維・ファッション産業の企業が取り組む環境問題について、発表していただいていますが、実に多種多様な内容が発表され、学生のみなさんにも、そして、自分自身にとっても大きな学びになっています。
わたしの話はともかく、発表を通して、学生のみなさん同士が互いの知識を深め合い、良い発表があれば、また、自分の中にも取り入れて、成長出来る場だと考えています。
ここ数年は、つとに「環境問題とファッション」について、耳にする機会が増えました。
今回、朝日新聞の『SDGs ACTION』に記事を書かせていただきました。インターネットの記事を書くのは初めてで、貴重な経験をさせていただきました。
ご担当いただいたスタジオユリグラフの高橋さん、お世話になり、ありがとうございました。
みなさまにも是非、ご覧いただければと思います☟